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ゴリモチオのチオ

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ピーター・エルボウ『自分の「声」で書く技術 自己検閲をはずし、響く言葉を仲間と見つける』

坂口恭平の『継続する力』についてブログを書いてから、もう1年も経つのか。
毎日確実にとはいわないが、だいたい、朝早く起きる生活を続けられている。
別に朝起きて、特に何かを成し遂げているわけではないのだが、とりあえず、起きる。

自分の「声」で書く技術――自己検閲をはずし、響く言葉を仲間と見つける


 この本の構成は、前半がフリーライティングと文章の推敲(彼はそれをグローイングとクッキングと呼んで整理している)について、後半はティーチャーレス・ライティング・クラスという文章を読み合う仲間との場の形成について、である。
後半部分は、ガチで文章で食っていくひととか、文章を書くことを必須とする仕事に就くようなひとは読んだらきっとためになる(実際、教育の現場では使える知識が多かった)。前半は、文章を書こうとしている個人ならば(それがTwitterに投稿するレベルの量だとしても!)、読むことで人生の文学的側面が急激に動き出す。特に、第1章の「フリーライティングを練習しよう」だけでも読むと、不思議と文章をしたためることのフットワークが軽くなる。

とりあえず朝起きる、から、とりあえず書く、へ。

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坂口恭平『継続するコツ』(祥伝社)

ここのところ朝4時起きを続けている。
もともと、朝4時に起きるような朝型人間ではなかった。
必要だから朝型になったのか、と問われると、そうでもない気がする。

現在続けている朝4時起き運動を始めたのは、この本がきっかけである。



なにかを継続したいが、どうしても継続できない!という悩みがあったわけではない。
著者である坂口恭平という人がいったい何者なのだろうかと調べていたら、この本にたどり着いたのである。
Amazonでは本の最初の数ページを読むことができる。
普段あまりこういったライフハック的な、ハウツー的な本はあまり読まないので、とりあえず目次だけ読んで終わりにしようと思ったのだが、そこにこんな文章が書いてあった。
「僕は毎朝4時に起きて、9時に寝ています」
あ。これきっと俺にもできるな。
なぜなら、既に9時ごろ寝る生活が始まっていたからである。

ということで、4時起き生活をすると、以下のような良い点がある。
  • 頭が冴えているから仕事は早く終わる
  • 質のたかいクリエイティブな仕事ができる
  • だらだらしたってよいし、そのだらだらに期限を設けられる
  • 朝の陽の光ってもんはいい
この点だけでも非常に恩恵を受けたので、感謝の意味も込めて本書を買って読んでみることにした。
『継続するコツ』というタイトルではあるが、中身は単なるビジネス書では決してないことがわかる。どちらかというとこれは、幸福論とかそういうものに近い。
「何でやりたくないことを継続することは惰性でできて、やりたいことを継続することは惰性でできないんでしょうか」
本書は、継続というものの捉え方を軽いものにしてくれて、継続することで「良いものをつくらないと」という呪縛から現象を解放してくれる。
そして坂口恭平という人物が何者でもなく、しかし、確かに何者かであることもわかる。




『現代社会論 社会学で探る私たちの生き方』/本田由紀 編

 そして、環境にではなく、個人の側に責任が帰属されるとき、そこでしばしば「能力」という概念が用いられる―――今あなたが苦しいのは、あなたが適切な「能力」をもっていないからであり社会のせいにするな、というように。
 つまり、「能力」という概念は、責任をめぐる問題解決の方法の1つであるといえる。しかし、それはあくまで方法の1つでしかない。なぜなら、責任を個人に帰属できるとき、同時にそれは環境にも帰属しうるからだ。因果連鎖がさまざまに延長・細分化できるように、責任の宛先は、個人と環境という2つが常にセットで私たちに用意されており、それらは責任の所在を確定するという意味では同じ機能を持つ。そのどちらを選ぶのかは、社会のあり方や個人の決定に委ねられているのである。
『現代社会論』Chapter2 「能力」より (太字は筆者による)

俺が社会学で学んだ最も重要な考え方はこれだ。
これに尽きる。

『ファインマン物理学Ⅱ 光 熱 波動』




物理的現象と生理的過程との両者 含む色覚に関し関連していろいろと面白い現象があるが、われわれがものをみるという自然現象を完全に理解するには、ふつうの意味における物理学の範囲を越えなければならない。このようにほかの分野に足をふみ入れることについて、とくに言いわけをするつもりはない。分野の区別などというのは、これまでも強調してきたように、単に人間の都合にすぎず、不自然なことだからである。自然はこの分離に関心をもたない。興味ある現象にはいくつかの分野に跨るものが多いのである。
ファインマン物理学Ⅱ 第10章 色覚 より

日本語版ファインマン物理学は全5巻に及び、一冊約5,000円程度と少々値が張る。しかし、この一文を読むためだけにでも購入の価値がある。
        

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